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2014/12/15

塗装に関する備忘録

自分が乗るシーカヤック、ニンバス・テルクワのデッキの色もだいぶ退色してしまった。塗り替えられるならそうしたいのだけど、塗装のプロに実際それは可能なのか調べたときの備忘録だ。
そのうち塗ろうと思っているんだけど、塗装のヤレ具合が予想以上にいい感じなので(^^; 結局そのままになってしまっているんだけど…。
◼︎いわゆるDIYショップにある塗料とプロの塗料の違い
塗料のウレタンの含有量が異なる。
塗装屋に依頼するのであれば、「いくらでできる」という聴き方ではなく、「いくらでやって欲しい」というオーダーの方がいい。
ウレタン塗料は、厚い塗膜やなめらかさ、仕上げの美しさは素晴らしいが扱いが難しく、今まではプロ専用のものだった。一般的なクルマ用の塗料といえばアクリルスプレー塗料だが、これは塗料の中の溶剤を空気中に揮発させて固める仕組み。手軽だけど耐久性や発色がいま一つ。
一方、ウレタン塗料は、顔料の入った主剤に硬化剤を混合して化学反応させる仕組み。手間はかかるが、その塗膜の厚さとテラテラと輝く表面の美しさはアクリルの比ではない。FRP用のレジンと同じ方式で凝固させるので塗膜の硬さは言うまでない。バイクのカウルやヘルメットの塗装にはウレタン塗料以外は考えられません。また、完全硬化後はガソリンにも溶けず、塗膜に適度なしなやかさがあるため、塗装面がたわんでもヒビ割れたりしない。
プロの板金屋のウレタン塗装は、調色した主剤に溶剤と硬化剤を混合し、スプレーガンで吹き付けるのだ。
◼︎ウレタン塗料の使用法
注意点
・必ずマスクをして風通しのいいところで作業をすること。
・一度2液を混合して使い始めると24時間で固まってしまう。手早く進行すること。
・ウレタンはある程度厚く塗る。表面張力を利用して、タレない程度にたっぷりと吹く。その分1回の吹き付けで充分。
缶スプレーというのはガス圧が一定ではなく、使うにつれ圧が下がってくるので、お湯で缶を温めながら作業する。
◼︎アクリルとの併用が基本:アクリルスプレーで色をつけて、ウレタンのクリアーを吹く。
アクリルは空気中の水分を含みやすいので、湿気の多い日に作業すると、表面が白くなってしまう。俗に「かぶる」と言う。(ウレタンは化学変化による硬化なので湿気とは基本的に無関係)
なので、アクリルで着色した上にウレタンクリアーをたっぷり吹いて仕上げるのがベストの方法。ただし、アクリルよりも乾燥に時間がかかるので(24時間程度)、ホコリが付かないようにしてじっくりと乾燥させる。
なお、アクリルは完全に乾燥させた後、ウレタンを吹く前に必ず800番くらいのペーパーをかけて足ツケをすること。これをやらないと密着不良で表面がボロボロ剥がれる。パーツ全体にツヤがなくなるまで磨くこと。ツヤはウレタンでばっちり出る。
生乾きの上にウレタンを吹くと、ラッカーの溶剤の逃げ道がなくなって全体にシワが出来たりします。出来れば一週間くらい乾かすこと。

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